rackotterのブログ

ニシカワケン

コンテンツ

◯ 論考:遺伝子 vs 物理学 ◯ エピジェネティック・マークの世代間伝承はあるか? ◯ 表現型主導の進化モデル ◯ 天然変性タンパク質とは何か? ◯ 科学の正体 ◯ 蛋白質の配列空間と島モデル ◯ 蛋白質立体構造の二次元マップ表示 ◯ 発表論文リスト 上記の記事の…

論考:遺伝子 vs 物理学

はじめに 科学史を高い視点から俯瞰してみると、物理学と生物学は、20世紀の半ばまではほとんど何の目立った関係性をもたず、両者はほぼ「没交渉の関係」だったように見える。ところが、もう少し眼鏡の倍率を上げてよく見ると、1930年代に入ると、物理の側か…

エピジェネティック・マークの世代間伝承はあるか?

はじめに 今日の進化論のパラダイムをなすのは、およそ90年前に成立した進化の「現代総合説」(Modern Synthesis)である。現代総合説ではラマルク流の主張である「獲得形質の遺伝」は強く否定された。その否定の仕方は尋常ではなく、獲得形質の遺伝だけでな…

表現型主導の進化モデル

オリジナル記事:「生物物理」談話室 55,212-215(2015)DOI:10.2142/biophys.55.212 西川 建・金城 玲「表現型主導の進化モデル」 1. 衝突する進化論 最近,Nature 誌に「進化論は再考されるべきか?」というコメントが掲載された [1].その記事は,「再考…

天然変性タンパク質とは何か?

オリジナルは、生物物理 Vol.49, No.1 (2009)に「解説」記事として掲載された。 1. はじめに これまでタンパク質といえば,特定の立体構造をつくり,その構造を基盤として特異的な機能を発揮するといわれてきた.ところが近年になって,このような通念に反…

科学の正体

オリジナル原稿は学生時代の文集「新しい科学の会」所収(1970年頃) はじめに われわれは現在20世紀の科学技術の時代に生きている。そのため科学は所与のものであり、あたり前であり、どちらかといえば、神話や迷信、魔術、未開社会のアニミズムなどを奇…

蛋白質の配列空間と島モデル

西川 建(蛋白工学研究所)Viva Origino (1993) 21, 91-102.

蛋白質立体構造の二次元マップ表示

3名の共著者の方々のご承諾を得て、この論文と同じ内容を博士論文(和文)にまとめ、理学博士号を取得した(西川建、1972)。

発表論文リスト  

Publication List of Ken Nishikawa Review articles Nishikawa, K., “Tertiary structure of proteins: Representation and conformational analysis”, Dissertation, Kyoto Univ. (1972). Ooi, T. & Nishikawa, K., “One approach to computing the tertia…